\n 事業側でPMIを担うキャリア|買った会社を伸ばす側の求人の実像 | BizDev Career
キャリアM&A・PMI

事業側でPMIを担うキャリア

BizDev Career 編集部(事業開発・経営企画経験のコンサルタント監修)公開:2026.08.13更新:2026.08.13📖 約10分
「PMI 転職」で検索すると、M&A仲介やコンサルといった支援側の解説ばかりが出てきます。しかし実際の求人の多くは、買った側の事業会社が出しています。当社が掲載している「M&Aした会社を伸ばす」局面の募集は15件(2026年8月時点)。全件が事業会社側のポジションで、年収レンジの中央値は700〜1,300万円です。この記事では、支援側と事業側の違い、経営企画枠と事業開発枠の分かれ方、そしてM&A経験がなくても効く経験の型を、求人票の実像から書きます。

PMIのキャリアは、支援側と事業側で別物

支援側は案件を回す仕事、事業側は買った後を生きる仕事です。

同じ「M&A・PMI」でも、立ち位置が2つあります。仲介会社・FAS・コンサルは支援側で、案件の成立や統合計画の策定までを複数社に対して行います。一方、事業会社の中でM&Aを担う人は事業側で、買った会社が計画どおりに伸びるところまでを、自分の会社の数字として背負います。

検索結果を埋めているのは支援側の解説です。ところが当社がお預かりしている15件は、すべて事業側の募集です。見分ける目印は求人票の主語で、「自社M&A」「グループ拡大」といった表記があれば、買う側・伸ばす側のポジションです。

入れ物は「経営企画」と「事業開発」に割れる

15件の内訳は経営企画系7件・事業開発系8件。どちらの畑からも入り口があります。

職種名には全件「M&A」か「PMI」が入っているので、探すこと自体は難しくありません。実像として押さえておきたいのは、その中身が2つの枠に割れていることです。

件数典型的な任され方合う経歴
経営企画系7件本社側。戦略立案・ソーシングから統合の設計まで。数字と制度を握る経営企画・事業企画・FAS/コンサル出身で事業側に移りたい方
事業開発系8件現場側。買った会社やグループ会社に入り、事業を伸ばすところを担う事業責任者・事業開発・子会社や拠点の立て直し経験者

いま経営企画にいる方も、事業開発にいる方も、職種名を変えずにこの局面へ入れるということです。どちらの枠かは、勤務場所(本社か、買った会社の中か)と、成果の定義(統合計画の完遂か、事業の数字か)で見分けられます。

関わる段階で、仕事の中身が変わる

買う前から関わるのか、買った後から入るのかで、求められる経験が違います。

職種名の括弧の中に、段階が書かれていることが多くあります。「ソーシング〜クロージング」なら買う前、「戦略立案〜実行・PMI」なら一気通貫、「経営支援〜新規事業立ち上げ」なら買った後です。

統合そのものの進め方(最初の90日で何をするか)は「PMIの基本」に分けて書いています。この記事の主題は、そこへ入るキャリアの側です。

M&A経験そのものは、必須になっていない

見られているのは、別の組織に入って制度と数字を作り直した経験です。

買収を最初から最後まで経験した人は市場に多くありません。だから募集側も、M&Aの経験自体を必須にしないことが目立ちます。代わりに効くのが、次のような「作り直した」経験です。

職務経歴書では、この経験を「どの範囲を任され、何を自分で決め、どの数字がどう動いたか」の順で書きます。書き方の型は「事業開発の職務経歴書」、止めた判断の扱いは「兼務から専任に移るとき」にあります。

年収の実像

当社の掲載15件は、下限中央値700万円・上限中央値1,300万円。下限800万円以上が7件です(2026年8月時点)。

幅が出る理由は、段階と枠の違いです。買う前から一気通貫で任せる募集や、グループ全体の投資を担う募集は上限が伸び、統合後の実務に絞った募集はレンジが落ち着きます。業界はIT・SaaSから不動産・社会インフラ・医療まで13業界に散っていて、特定の業界の仕事ではありません。掲載中の実物は「M&Aした会社を伸ばす」の特集から見られます。

よくある質問(FAQ)

PMIの求人は、どうやって探せばよいですか?
当社の掲載では、M&Aした会社を伸ばす局面の15件すべての職種名に「M&A」または「PMI」の語が入っています(2026年8月時点)。職種名では探せる領域です。難しいのは、その求人が支援側(仲介・コンサル)なのか事業側(買った会社の中で統合を担う)なのかの見分けで、そこは求人票の主語で確かめます。
M&Aの経験がないと、PMIの求人には入れませんか?
買収そのものの経験者は多くないため、必須にしていない募集が目立ちます。見られているのは、別の組織に入って制度と数字を作り直した経験です。出向先の立て直し、統合後の子会社での業務整備、拠点の再建といった経験が翻訳できます。
経営企画と事業開発、どちらの職種から応募すべきですか?
当社の掲載15件では、経営企画系の枠が7件、事業開発系の枠が8件と、ほぼ半々です。本社側で戦略とソーシングから関わるなら経営企画枠、買った会社の現場に入って伸ばすなら事業開発枠が中心になります。いまどちらの畑にいても入り口はあります。
事業側のPMI求人の年収はどのくらいですか?
当社の掲載15件の年収レンジは、下限の中央値が700万円、上限の中央値が1,300万円です(2026年8月時点)。下限800万円以上の募集が15件中7件あります。関わる段階(買う前から/買った後から)と枠(経営企画/事業開発)で幅が出ます。
PMIの実務は何から学べばよいですか?
最初の90日で何をするか(キーパーソンの引き留め・小さな成果・変えるものと残すものの線引き)から掴むのが早道です。プロセスの全体像は別記事「PMIの基本」に整理しています。

※ 本記事の件数・年収の数字は、当社が2026年8月時点で掲載している求人の集計です。募集の入れ替わりにより変動します。

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