\n OODAループとPDCAとは|新規事業で「回して前に進む」2つの型の使い分け | BizDev Career
事業開発フレームワーク実践シリーズ | 実行・意思決定

OODAループとPDCAとは
「回して前に進む」2つの型を使い分ける

戦略を描いても、実際に前へ進めるのは「回し続ける力」です。PDCAOODAループは、どちらも小さく回して進むための型ですが、得意な場面が違います。この記事では、計画を磨くPDCAと、素早く判断するOODAの違いと使い分けを整理します。読み終える頃には、不確実な立ち上げ期と、型が固まった運用期で、どちらを回すべきかを迷わず選べるようになります。

対象:事業開発/新規事業/事業企画を始める方 ・ 読了目安 8分

01 | 基本そもそもPDCAとOODAとは

PDCAとOODAは、どちらも小さく回して前に進むための型です。ただし、起点と得意分野が異なります。

PDCAは、計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Act)と回す"改善"のループ。やることが決まっている業務を、少しずつ良くしていくのに向きます。OODAループは、観察(Observe)→状況判断(Orient)→意思決定(Decide)→行動(Act)と回す"意思決定"のループ。何が正解か分からない状況で、素早く動きながら見極めるのに向きます。計画から入るか、観察から入るか。ここが二つの決定的な違いです。

02 | 意義なぜ事業開発で効くのか

新規事業は、そもそも計画通りに進みません。前提が不確実で、やってみないと分からないことばかり。ここでPDCAだけに頼ると、立てた計画に縛られ、評価を待つあいだに状況が変わってしまう。遅いのです。

だからこそ、立ち上げ期はOODAで素早く回し、型が見えてきたらPDCAで磨くという使い分けが効きます。不確実なうちは観察と即断で前に進み、勝ちパターンが固まってきたら計画的な改善に切り替える。事業のフェーズに合わせて回し方を変えることが、止まらずに進み続けるコツです。

03 | 構造2つのループをかみ砕く

PDCAPDCA(改善のループ)観察判断決定行動OODA(意思決定のループ)
PDCAは計画を磨き、OODAは状況に即応する

それぞれ4つのステップで回ります。まずは起点の違いに注目してください。

PDCA(改善のループ|計画から始まる)

Plan(計画)
目標と、そこに至る手順を先に決める。何を・どうやるかを固めてから動く。
Do(実行)
計画通りにやってみる。後で振り返れるよう、記録を残す。
Check(評価)
結果と計画のズレを測る。うまくいった点・いかなかった点を切り分ける。
Act(改善)
ズレをもとに、次の計画を直す。少しずつ精度を上げていく。

OODA(意思決定のループ|観察から始まる)

Observe(観察)
今、現場で何が起きているかを、事実として掴む。すべての起点。
Orient(状況判断)
観察した事実の意味を読む。ここが古い思い込みだと、速く動くほど間違える。
Decide(意思決定)
今できる一手を、素早く決める。完璧より、まず動ける決定を。
Act(行動)
決めたらすぐ動き、その結果をまた観察に戻す。ループを速く回す。

要は、PDCAは「計画を磨く」、OODAは「状況に即応する」。安定した業務にはPDCA、変化の速い局面にはOODA、と覚えておくと迷いません。

04 | 使い方実際の進め方(5ステップ)

  1. まず状況を見極める。不確実で変化が速いなら(→OODA)、型が決まって安定しているなら(→PDCA)。
  2. 立ち上げ期はOODAで素早く回す。完璧な計画より、観察と即断即行を優先する。
  3. 判断のたびに「観察(事実)」に立ち返る。状況の読み(Orient)が古いまま速く動くと、勢いよく間違える。
  4. 勝ちパターンが見えてきたら、PDCAに切り替えて改善を積む。固まった型を、計画的に磨いていく。
  5. 1サイクルを短くする。長い計画を1回より、短いループを何回も。回す速さそのものが力になる。

05 | 活用どんな場面で使うか

  • 正解が見えない立ち上げ期:OODAで観察と即断を高速で回し、走りながら見極める。
  • 勝ち筋が固まった運用期:PDCAで計画的に改善を積み上げる。
  • 状況が急に動いたとき:一旦PDCAを止め、OODAで観察に立ち返って動きを決め直す。

使う順番でいうと、これはシリーズの締めにあたります。顧客・市場(〜5フォース)、勝ち筋・立ち位置(3C・STP)、事業の設計(BMC)、伸ばす指標(AARRR)まで決めたら、最後にそれを回し続ける実行のOSが要ります。OODAとPDCAは、これまで組み立ててきた戦略を、止めずに前へ進め続けるためのエンジンです。

06 | やりがちな失敗とその対策つまずきやすいポイントを、先回りで潰す

不確実な新規事業で、PDCAの計画に固執する

立ち上げ期はOODAに切り替える。計画の完成度より、観察と即断の速さを優先する。

OODAを「無計画に動くこと」と誤解する

OODAの起点は観察と状況判断。事実を掴んで決めるからこそ速い。行き当たりばったりとは別物。

Check(評価)や振り返りを飛ばして回す

短くても必ず振り返る。回した結果を次に活かさなければ、ただ忙しいだけで前に進まない。

1サイクルが長すぎて、状況の変化に間に合わない

サイクルを短く刻む。小さく速く回すほど、変化に追随でき、軌道修正も効く。

07 | まとめフェーズで、回し方を変える

PDCAとOODAは、どちらも「回して前に進む」型ですが、PDCAは計画を磨き、OODAは状況に即応するという違いがあります。不確実な立ち上げ期はOODA、型が固まった運用期はPDCA。フェーズに合わせて回し方を変えることが、止まらずに進み続ける鍵です。

まずは今の自分の局面が「不確実か、安定か」を見極めてください。そして、どちらを回すにしても1サイクルを短く刻み、必ず観察・振り返りに戻ること。速く小さく回し続けられたとき、戦略は初めて前進に変わります。

事業開発のキャリア相談(無料)

事業開発・新規事業に特化した転職支援。あなたに合う非公開求人をご紹介します。

無料で相談する
事業開発フレームワーク実践シリーズ(全8回)
  1. 5フォース分析
  2. 顧客・課題の定義
  3. 3C分析
  4. STP/ポジショニング
  5. ビジネスモデルキャンバス
  6. クロスSWOT分析
  7. AARRR(海賊指標)
  8. OODA・PDCA(この記事)