\n クロスSWOT分析とは|強み・弱み・機会・脅威を掛けて打ち手に変える | BizDev Career
事業開発フレームワーク実践シリーズ | 戦略立案

クロスSWOT分析とは
強み・弱み・機会・脅威を「打ち手」に変える

SWOTで強み・弱み・機会・脅威を並べても、そのままでは「で、何をするのか」が出てきません。クロスSWOT分析は、その4要素を掛け合わせ、SO・WO・ST・WTという4つの具体的な打ち手に変えるための型です。読み終える頃には、状況の棚卸しで止まっていた分析を、そのまま行動につなげられるようになります。

対象:事業開発/新規事業/事業企画を始める方 ・ 読了目安 8分

01 | 基本そもそもクロスSWOT分析とは

SWOT分析は、自社の強み(S)・弱み(W)という内部と、機会(O)・脅威(T)という外部を、4つの箱に並べる棚卸しです。ただ、並べただけでは「良いことも悪いこともありますね」で終わってしまいます。

クロスSWOTは、この4つを掛け合わせて打ち手に変える型です。強み×機会、弱み×機会、強み×脅威、弱み×脅威。内部と外部を掛けることで、「この状況で、具体的に何をするか」という戦略が出てきます。SWOTが棚卸しなら、クロスSWOTは戦略化。ここまでやって初めて、分析が行動になります。

02 | 意義なぜ事業開発で効くのか

SWOTだけで止まると、たいてい"良い子の作文"で終わります。強みも弱みも機会も脅威も、それらしく埋まって満足してしまい、次の一歩が出てこない。分析したのに動けない、という典型です。

クロスSWOTは、掛け算にすることで、必ず行動を出すところに価値があります。内部(自社の状況)と外部(環境の変化)を結びつけるので、打ち手が地に足のついたものになる。事業開発では、環境が動いたときに「自社はどう動くか」を素早く出す必要があります。その"分析から行動への橋渡し"を担うのが、クロスSWOTです。

03 | 構造4つの掛け合わせをかみ砕く

機会(O)脅威(T)強み(S)弱み(W)SO | 攻めるST | 守り抜くWO | 補うWT | 避ける
内部×外部を掛けた4つの打ち手

クロスSWOTは、内部(S・W)と外部(O・T)を掛けた4象限です。それぞれ、狙いが異なります。

SO(強み×機会)=攻める
自社の強みを、外部の追い風にぶつける。最も伸ばすべき主戦場。ここに資源を集中させる。
WO(弱み×機会)=補う
機会はあるのに、弱みで掴みきれない領域。何を補強すれば掴めるかを考える。連携や採用で埋める手も。
ST(強み×脅威)=守り抜く
脅威が来ても、強みでかわせる領域。強みを盾に、どう防衛・差別化するかを決める。
WT(弱み×脅威)=避ける
弱みと脅威が重なる、最も危うい領域。深入りせず、撤退・回避・最小化を決める。最悪を防ぐための象限。

使い方の軸は、SOを主戦場に選び、WTで最悪を避けること。全象限に均等に手を出すのではなく、攻める場所と守る(引く)場所を、この4つで仕分けます。

04 | 使い方実際の進め方(5ステップ)

  1. まずSWOTを"事実"で埋める。願望や印象ではなく、根拠を一言添えられる事実だけを書く。
  2. 強み・弱みは競合と比べて相対化する。「自社が得意」ではなく「競合よりできる/できない」で判定する。
  3. 機会・脅威は自社が動かせない外部要因に限定する。自社の努力で変えられるものは、ここには入れない。
  4. 4象限で掛け合わせ、各象限に打ち手を1つずつ出す。特にSO(攻め)とWT(回避)は必ず言い切る。
  5. SOを主軸に据え、WTで最悪を回避する。攻める1手と、引く1手を決められれば、分析は行動になる。

05 | 活用どんな場面で使うか

  • 環境が変わり、打ち手に迷うとき:変化を機会・脅威に置き、自社の強み弱みと掛けて動きを決める。
  • 分析はあるのに動けないとき:SWOTをクロスにかけ直し、行動を1つずつ絞り出す。
  • 攻めと守りの優先順位を決めたいとき:SOに集中し、WTを最小化する仕分けをする。

使う順番でいうと、3Cで勝ち筋、BMCで事業の全体像が見えた後、環境の変化に対して「自社はどう動くか」を出す局面で効きます。ここで出した打ち手が、この後の実行計画やKPI・グロース施策の具体的な起点になります。戦略を、環境に合わせた行動へと落とす一手です。

06 | やりがちな失敗とその対策つまずきやすいポイントを、先回りで潰す

内部(強み・弱み)と外部(機会・脅威)を混同する

「自社が動かせるか/動かせないか」で仕分ける。自社の話はS・W、環境の話はO・Tと徹底する。

強み・弱みを、競合を見ずに絶対評価する

必ず競合と比べる。強みとは"競合よりできること"。相対化しないと、打ち手がずれる。

SWOTを並べただけで満足し、掛け算をしない

必ず4象限で掛けて、打ち手まで出す。棚卸しはゴールではなく、戦略化の入口。

全象限に均等に手を出して、力が分散する

SO(攻め)に集中し、WTは最小化に留める。攻める場所と引く場所を、はっきり分ける。

07 | まとめ棚卸しを、行動に変える

クロスSWOT分析は、SWOTで並べた4要素を掛け合わせ、「で、何をするか」という打ち手に変える型です。内部と外部を結び、攻める場所と引く場所を仕分ける。ここまでやって、分析は初めて行動になります。

まずは今の事業を、事実ベースのSWOTから4象限に掛けてみてください。そして各象限を眺めて終わらせず、必ずSOで攻める1手と、WTで避ける1手を言い切ること。その2つを決められたとき、あなたの分析は動き出します。

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