\n 事業開発(BizDev)採用がうまくいかない理由|要件の書き方で決まる | BizDev Career
市場・業界理解採用の考え方

事業開発の採用がうまくいかない会社は、たいてい要件を間違えている

BizDev Career 編集部(事業開発・経営企画経験のコンサルタント監修)公開:2026.09.30更新:2026.09.30📖 約7分
事業開発の採用がうまくいかない会社を見ていると、原因は候補者の質ではなく、募集要件の書き方にあることが多いです。「AIやロボティクスの知見がある人」と書くから、エンジニア寄りの応募ばかり集まって、肝心の「事業をつくれる人」が来ない。事業開発で欲しいのは、技術がわかる人ではなくて、その技術で誰の何を解決して、いくらで売るかまで決めて売り切れる人です。ここを取り違えている限り、母集団をいくら増やしても採れません。
「新規事業」の名前がついた募集は数多くあります。ただ、探索から事業化・売り方の設計まで自分でやった人に絞ると、候補はぐっと減ります。

「技術がわかる人」を採ってしまう罠

いちばん多い失敗が、これです。要件に「◯◯技術の知見」と書く。すると技術に強い人が集まる。でも彼らの多くは、技術を深めることには向いていても、それを事業に変える仕事には興味がなかったりします。

技術理解はもちろん要ります。ただ、それは入場条件であって、勝負どころではない。勝負はその先、技術の何が誰の困りごとを解くのかを言葉にして、値段をつけて、売り方まで組み立てられるかどうかです。ここが抜けると、優秀なエンジニアを事業開発の椅子に座らせてうまくいかない、というよくある話になります。

コンサル出身者への期待がずれるとき

戦略コンサルの人を採れば事業開発が回る、と考える会社もあります。半分当たっていて、半分外れます。

構想を描く力は確かに高い。問題は、立ち上げの現場で必要なのが構想ではなく実行だということです。自分で顧客に当てて、断られて、直して、PoCを回して、収益化まで持っていく。この地味な往復を面白がれるかどうかで、立ち上げフェーズの働きは大きく変わります。候補者と話していても、「戦略まではやりたいが実行は別の人に」と線を引く人と、「自分で企画から実行までやりたい」と言う人は、はっきり分かれます。先端技術の事業化で戦力になるのは後者です。そして後者は数が少ない。

見極めの軸は「どこを一人でやり切ったか」

候補者を見るときに私たちが見るのは、経歴の華やかさではなく、次の点です。白地の市場を自分で探索したか。見つけた課題を製品と収益モデルに落として、値付けと勝ち筋まで決めたか。作ったものを実際に売って、再現できる型にしたか。

この3つが1本の線でつながっている人は、正直かなり少ないです。だから希少で、相場も上がります。逆に、どれか1つだけが強い人を、はまらないフェーズに置くと機能しません。探索が得意な人に運用の型化をやらせても、噛み合わないのと同じです。

年収の相場観

当社が掲載している事業開発の求人200件で見ると、レンジはこのあたりです。募集時点の想定年収で、実際は各社の選考で決まります。個別の求人の条件ではありません。

年収レンジの上限の中央値は1,200万円、下限の中央値は775万円です(2026年9月時点)。任される仕事ごとに見ても、下限の中央値は700万〜800万円、上限の中央値は1,200万〜1,300万円の帯に収まります。AIを事業に実装する募集も上限の中央値は1,200万円で、名前にAIがつくだけで上振れしているわけではありません。差がつくのは、技術を理解したうえで事業化まで担える人が少ないという中身のほうです。ここを一般的な企画職の水準で設計すると、そもそも候補者の目に留まりません。

採用の入口はカジュアル面談にしたほうがいい

もう一つ、実務的な話を。この層はほぼ全員が在職中で、しかも情報感度が高いです。いきなり書類選考の重い入口を置くと、話す前に離れます。

会ってみて事業の話をすると、書面では伝わらない相性が見える。堅い入口で母集団を狭めるより、まず会う設計にしたほうが、結果的に選考に進む人は増えます。急ぐ理由もあります。良い候補者は複数社が同時に狙うので、意思決定の速さがそのまま採否を分けます。

よくある質問

事業開発(BizDev)とコンサルタントは何が違いますか?
コンサルタントは戦略や構想の設計が中心で、成果物は提案や計画のことが多い職種です。事業開発は、その先の事業化と収益化まで自社の当事者として担い、数字の責任を持ちます。立ち上げフェーズでは、自分の手で実行まで持っていけるかどうかが分かれ目になります。
先端技術の知識がない人は事業開発では通用しませんか?
専門知識そのものより、知らない技術を素早く理解して事業成長に結びつけるキャッチアップ力のほうが効きます。求人でも、専門知識より技術を事業に翻訳した経験を要件に置くケースが多いです。
事業開発人材の採用で年収はどの程度を見込むべきですか?
当社が掲載している求人200件では、年収レンジの上限の中央値が1,200万円、下限の中央値が775万円です(2026年9月時点)。任される仕事ごとの中央値は、下限が700万〜800万円、上限が1,200万〜1,300万円の帯です。募集時点の想定年収なので、実際の条件は各社の選考で決まります。
カジュアル面談から始めることに意味はありますか?
あります。事業開発人材の多くは在職中で、入口が重いと接点を持つ前に離れてしまいます。まず会って事業の話をする設計にしたほうが、結果的に選考に進む確率は上がります。
事業開発人材はどこで探せばよいですか?
トップのAI・ロボティクス企業ほど自社採用が中心で、一般の求人媒体には出てこないことがあります。事業開発職にしぼって候補者を見ているエージェントを通すと、この薄い層に届きやすくなります。

気になっている募集の範囲を、面談の前に確かめます。

無料キャリア相談(30分)→